公務員大家のブログ

公務員でありながら、職場の許可を得て不動産投資をやっています。2016年4月からセミリタイアに入ります。

公務員が副業許可を得るための上司とのやり取りと+法律専門家の見解

   

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副業許可を得るため、上司と交渉する必要がありますが、すんなりいったわけではありません。

以前の記事で、許可を得るための法令の読み方を紹介しましたので、ご覧になっていない方はまずその記事を読んでみてください。

地方公務員が堂々と不動産投資するために必要な許可を得る方法

国家公務員が堂々と不動産投資するために必要な許可を得る方法

 

公務員は金儲けをしてはならない。

 

まず言われたことは、「公務員は金儲けをしてはならない。」です。

「金儲け」が何を指すかは不明ですが、「副業をしてはならない」と言いたかったのだと思います。しかし、副業に関してはしっかりと規定があるので、一概に「副業をしてはならない」とはなりません。

ということで、上司に地方公務員法38条、及び勤務先の服務規程を見せて説得しました。

 

自営は認められない。

Learn-How-to-Say-No

私の場合、個人で所有するアパートが10戸以上ですので、事業規模となります。

つまり、税務署へは事業規模の個人事業主として届出を行い、青色申告で確定申告を行っています。

 

上司は、「自営はダメだ」ということでしたが、

(人事院規則14-8の不動産に関する部分のみ抜粋)
不動産又は駐車場の賃貸にあっては次のいずれかに該当するときは、自営に当たるものとして取り扱うものとする。(自営=副業)

とありますので、不動産賃貸は自営です。

また、地方公務員法38条によれば、

(営利企業等の従事制限)
第三十八条  職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
2  人事委員会は、人事委員会規則により前項の場合における任命権者の許可の基準を定めることができる。

とありますので、太字の部分を逆に読めば、許可を得れば兼業できると解釈できます。

 

公務員が自ら会社を作ることは認められない。

資産管理法人設立にあたって相談したところ、「会社は作ってはならない」と言われました。

 

これも先ほどの38条を見ていただきますと、

(営利企業等の従事制限)
第三十八条  職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
2  人事委員会は、人事委員会規則により前項の場合における任命権者の許可の基準を定めることができる。

太字の部分に、営利企業の役員を兼ねることについての記載がありますので、個人事業主であろうと、法人役員であろうと、38条の影響下にあり、許可を得ることができれば、兼業が認められるということです。

 

相続でないと許可を出せない。

これは他の方もよく言われているそうですが、そのような記載はありません。

下記の人事院規則は国家公務員に適用される規則ですが、地方公務員の場合も基本的に国家公務員のルールに準ずるので、同じような記載が各職場の服務規程に書いてあるはずです。

 

人事院規則14―8(営利企業の役員等との兼業)の運用について(抜粋)

5 「人事院が定める場合」は、次に掲げる場合とする。
  一 不動産又は駐車場の賃貸に係る自営を行う場合で、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認められるとき。
   (1) 職員の官職と承認に係る不動産又は駐車場の賃貸との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。
   (2) 入居者の募集、賃貸料の集金、不動産の維持管理等の不動産又は駐車場の賃貸に係る管理業務を事業者に委ねること等により職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること。
   (3) その他公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと。
  二 太陽光電気の販売に係る自営を行う場合で、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認められるとき。
(1)職員の官職と承認に係る太陽光電気の販売との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。
(2)太陽光発電設備の維持管理等の太陽光電気の販売に係る管理業務を事業者に委ねること等により職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること。
(3)その他公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと。
  三 不動産又は駐車場の賃貸及び太陽光電気の販売以外の事業に係る自営を行う場合で、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認められるとき。
   (1) 職員の官職と当該事業との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。
   (2) 職員以外の者を当該事業の業務の遂行のための責任者としていること等により職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること。
   (3) 当該事業が相続、遺贈等により家業を継承したものであること。
   (4) その他公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと。

 

ちょっと長くて申し訳ないですが、 5 「人事院が定める場合」 というのが3つあります。

一 不動産

二 太陽光発電

三 その他の事業

の3つです。

ポイントは三にある「(3) 当該事業が相続、遺贈等により家業を継承したものであること。」というところです。

一の「不動産」や二の「太陽光発電」に関しては、「相続・遺贈」という表現がありませんが、三の「その他の事業」については、「相続・遺贈」の記載があります。

つまり、不動産、太陽光発電に関しては「相続・遺贈」で無くても「人事院が定める場合」に該当し、許可をすることができるということです。

 

「許可することができる。」とは?

人事院規則や服務規程には、要は条件に合致すれば、「不動産投資を許可することができる。」と書いてあるのですが、「許可することができる。」とはどのように捉えたらよいのでしょうか。

某県の ○営利企業等の従事制限に関する規則 の一部を見てみましょう。

 

第三条 法第三十八条第一項の規定により許可の申請があったときは、次の各号に掲げる場合に該当し、かつ、法の精神に反しないと認める場合に限り、許可することができる。

「許可することができる=許可する」ではありません。あくまで、許可が可能であるということです。許可しないという選択肢もありといえばありです。

ただ、許可しないとなった時、説明を求めることができます。

「許可しない」となった時、なぜ許可しないのか、そこを具体的に説明してもらいましょう。

 

投資は全面的に不可である。

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最終的には、「投資は不可」とまで言われました。

「投資は不可」と言われて、「株や投資信託もダメということですか?」と聞いたところ、「ダメです。」と言われました。

根拠を尋ねましたが特にありませんでした。

「今後は公務員の投資を全般的に認めない方向に進んでいると聞いている」ということでしたが、そんな話は聞いたこと無いですし、公務員が株、投資信託、外貨投資などを含む投資活動を行うことを全面的に不可にするという事自体、あまり現実的では無いと思われます。

 

法律専門家の見解

法律専門家である友人に確認したところ、全て私の考えで問題無いとのことでした。

 

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まとめ

管理職といえど、副業・兼業に関する法令や服務規程について、そこまで詳しいわけでは無いです。

「副業はダメだ」と言われたとしても、その理由を問いただしましょう。

 

ただの思いこみで発言している可能性が高いので、兼業に関する服務規程や法令をしっかりと読み込んで、論理武装して交渉に望みましょう。

 

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